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教えてMr.アパマンStaff Report

社員レポートStaff Report

不動産とIT

営業部 二瓶 卓真
営業部 二瓶 卓真

 2000年代以降、アパート・マンションの賃貸・分譲物件は、まずインターネットで探すことが常識になっている。それは物件を探す側だけでなく、運営する側にも言えるという。最近は、アパート経営者の募集、物件戦略の相談、様々な情報の報告などをネット上で行うビジネスも拡大してきている。
 たとえば、東京のある企業では、ネット上でアパートを建てる候補地を紹介し、デザインアパートの提案、建築、賃貸管理までをワンストップで提供しているという。オンラインですべてに対応できるのが最大の特徴だ。会員登録することで、アプリやウェブサイトを介してアパート経営の目標や資金計画などを相談できることに加え、土地の候補物件や金融機関なども紹介してもらえる。こうした多くの情報連絡や手続きをオンラインで処理できるため、平日の昼間に時間をとる必要性がほとんどないのだ。
 また一般的にアパート経営者を募るビジネスでは、不動産業者が仕入れた土地を経営者へ転売することになるが、このサービスでは売出物件の橋渡しに徹することにより、アパート経営者にとっては取得コストを削減できるようになるとみられている。
 土地情報は全国10都市の約1万2000社の不動産業者から提供されるもので、いずれも最寄駅から徒歩15分以内の非公開物件だという。建設するアパートの建屋についても、入居率を高められるようなデザイン案を提案して、地方自治体への建築確認申請や、建設会社への発注代行などのサービスも行われるなど、アパートの所有者には細かい支援を受けられるというメリットもあるという。
今まで通りのアパート経営者を支援するというだけではなく、このようなサービスが拡大してくれば、不動産業界を変える可能性もあることが注目されているのだそうだ。
 IT化・ネット化は、単に不動産業者と入居者・購入者間のコミュニケーションの効率化や円滑化だけでなく、不動産市場に変化を与えるという面もある。実地調査をせずに不動産を購入するオーナーはほとんどいなかったが、今では物件の外観、室内、設計図、間取り図、公図、登記事項、周辺環境、再開発計画、賃料相場など多くの情報をネットにより入手でき、高度な市場分析結果も得られる。
 このため、東京の投資家が地方の物件を直接見ずに不動産業者を通じ入手した情報に基づき購入したり、リノベーション工事の発注や入居者決定などをネット上のやりとりで済ませたりすることが一般化するとみられる。このように不動産に関わる人達のコミュニケーションコストを大幅に減らすことで、市場の効率化、活性化が促進されるだろう。

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